地衣類ネットワークスクール

Facebook で地衣類ネットワークグループを初めて1年が経過しました.北は北海道、南は西表島までの80名を超える方々にネットワークも広がりました.多くの質問を受け,私自身の勉強の強い味方となっています。1年を機会にグループを地衣類ネットワークスクールに変え,フリースクールとして皆様からのお気軽に質問や相談を受けたいと思います.本スクールは入学試験はありませんが,在学生の紹介や管理者の承認で入学することができます.
 大学での講義や実験の資料の内容に手を入れて,スクールのテキストや講義資料,実験資料としてこのコーナーに順次掲載します,またその他の資料も掲載し,参考図書も紹介します.
 資料のダウンロードはパスワードが必要です.パスワードはFacebook内の地衣類ネットワークスクールでお知らせします.在学生以外の方で必要な方は入学手続きをお願いします.
 在籍学生数 92 名(2020.3.25 現在)

テキスト/講義資料/実験資料/その他/参考図書

テキスト

スクールのテキストは以下の2点です.また,「地衣類中級編」として各地の地衣類を紹介した冊子があります.

「地衣類初級編 第2版」
「地衣類上級編 日本の地衣類-630種-携帯版」
(できれば卓上版もダウンロードして頂ければと思います。)

講義資料とその参考文献

地衣類概説Ⅰ
地衣類概説Ⅱ
地衣類の系統分類
地衣類の一次代謝
地衣類の二次代謝
地衣類の培養と成分生産
実験室における地衣子嚢胞子の放出と発芽 地衣体を用いた地衣類の培養(地衣組織培養)
地衣類の生物活性
地衣類の環境耐性
地衣類の形態形成と人工栽培
地衣類の利用
大学院生に伝えたい科学的マネージメント

実験資料

その他

地衣英和辞書(2020.2.9現在)

地衣類観察ツールファーブル(左)とデジタル顕微鏡(右).

自宅で地衣類の同定に大いに役立っています.ファーブルは実体顕微鏡ほどの倍率は望めませんが,まず手軽で簡単に地衣体を拡大して見ることができます.場所をとりませんので,自宅の3畳の我が書斎兼実験室にぴったりです.もちろん,必要なら野外に持ち出すことも可能です.デジタル顕微鏡はパソコンに直結して,パソコンで画面を確認できます.ピント調節が難しいですが,実体顕微鏡並みの倍率が稼げます.なにより,画面を保存できることと長さを測ることができることで重宝しています.同定する上でまつ毛や偽根,子器径など結構長さの情報は必須なのです.

顕微鏡接続デジタルカメラ オリンパスCAMEDIA C3040.

約20年間使っています.双眼接眼レンズの片方のレンズを外して装着し撮影します.実体顕微鏡にも生物顕微鏡にも,またオリンパスやニコンにも接続できる筒が便利です.「日本の地衣類」に掲載されている子器断面や子嚢胞子の写真はすべてこのカメラで撮影したものです.生物顕微鏡には対物レンズとして10倍,40倍,100倍レンズが搭載されています.子嚢胞子は100倍レンズを油浸して検鏡しています.

日亜化学工業社製UV-LED搭載3灯ブラックライト(ハンドライトタイプ)【PW-UV343H-03L】1880円です.

楽天で3年前に購入しました.野外での調査に活躍中です.照射して黄色になるゴンゲンゴケやクロボシゴケ、シラベノサネゴケと他種を区別することができます.UV波長が375 nmで,他のUVライトには254 nmの短波長タイプもあるようですので,お間違えないようにご購入下さい.

参考図書
和 書(図 鑑) 吉村 庸. 1974. 原色日本地衣植物図鑑, 保育社, 大阪.

日本地衣学会初代会長の吉村先生の著作です.
日本で初めての地衣類図鑑,地衣類研究者のバイブルです.残念ながら絶版になりました.
写真は乾燥標本なので,色は新鮮個体と異なりますが,解説は今でも通用します.
ただ,学名の多くは変更されています.

和 書(一 般) 盛口 満. 2017. となりの地衣類, 八坂書房, 東京.

現沖縄大学学長の盛口先生(ゲッチョ先生)の著作です.
地衣類ネットワーク主催の観察会の様子を楽しく読むことができます.
また,地衣類についても優しく解説しています.

中村 俊彦・古木 達郎・原田 浩. 2002. 野外観察ハンドブック, 校庭のコケ, 全国農村教育協会, 東京.

地衣類の初歩的な解説からライフサイクルまで丁寧に説明されています.
また,顕微鏡切片の作り方など実験的にも参考になります.
「校庭」という生態ですが,地衣類の写真が掲載されています.

大村 嘉人. 2016. 街なかの地衣類ハンドブック, 文一総合出版, 東京.

地衣類を初歩的なところから解説されています.
「街なか」で普通に見られる地衣類の写真が掲載されています.
和名が「日本の地衣類」とは違う種類もありますの注意が必要です.

寺村 祐子. ウールの植物染色 1984/続ウールの植物染色 1992, 文化出版局, 東京.

地衣類を材料にした染色方法が解説されています.

洋 書(生 態) Brodo I.M., Sharnoff S.D. & Sharnoff S. 2001. Lichens of North America, Yale University Press. New Heaven & London.

北米の地衣類の生態写真が掲載されています.
最初に書かれている地衣類の解説も詳細です.

Nash III T.H., Gries C. & Bungartz F. (eds). 2007. Lichen Flora of the Greater Sonoran Desert Region. Arizona State University

北米ソノラ砂漠に生育する地衣類を網羅しています.
個々の地衣類の解説が充実しています.生態写真も一部掲載されています.

Schumn F. & Aptroot A. 2012. A microscopical atlas of some tropical lichens fron SE-Asia (Thailand, Cambodia, Philippines, Vietnam). Herstellung & Verlag

東南アジア3ヶ国の熱帯雨林に生育する地衣類,特に痂状地衣類の顕微鏡写真が掲載されています.

Korea National Arboretum. 2016. Flora of Lichens in Korea, Korea National Arboretum.

隣国韓国の地衣類の生態写真が掲載されています.日本でもお馴染みの地衣類です.
Ⅰは大形地衣類,Ⅱは小形,痂状地衣類です.
説明はハングルと英文の両方です.

洋 書(その他) (Eds.) Kranner I, Beckett R. & Varma A. 2002. Protocol in Lichenology - Culturing, Biochemistry, Ecophysiology and Use in Biomonitoring. Springer-Verlag.

地衣類を材料にした初めての実験マニュアル集です.
地衣類の多方面に利用した実験手法が解説されています.

Huneck S. & Yoshimura I. 1996. Identification of Lichen Substances. Springer-Verlag.

地衣成分の構造と物理的データを集大成しています.地衣類を化学から研究する方にとってはバイブルです.